「特選真珠」認定事業の背景と目的

 真珠の品質要素には、主に巻き、テリ、形、キズ、色があります。「特選真珠」とは、真珠のプロ集団である当組合の中でも、真珠の評価についてはプロ中のプロといえる当組合の複数の役員・審査委員が、これら真珠の品質要素を踏まえた目視による総合的かつ厳密な品質評価の結果、最高品質の範疇にあると評価・認定したものに与えてきた称号です。

「特選真珠」の認定事業は2008年5月から開始、2010年8月からは「特選真珠=最高品質の真珠」であること及びその価値の高さをより明確な形で内外に訴えていくことに向け、「特選真珠認定証」の発行を開始しました。

消費者の方へ最高品質を明確にお伝えできるように作られた、特別な認定。

「特選真珠」認定事業を開始した背景には、近年の真珠市場では花珠真珠等の呼称が広く使用されたことにより、一般消費者にとっては最高品質の真珠かどうかを判断することがより難しくなっているという状況がありました。具体的には、日本の真珠産業においては古くから最高品質の真珠を意味するものとして「花珠」という呼称が用いられてきましたが、真珠産業としてこの「花珠」を定義する明確な品質基準は制定しておらず、最高品質を示す呼称として慣習的に使用してきたという側面がありました。近年の真珠市場では、産業として「花珠」の品質基準がないがために、この「花珠」という呼称を本来とは異なる意味に解釈した鑑別書付き商品が一部に見られており、例えば「花珠真珠鑑別書等が付属している真珠製品=最高品質」を意味するような販売手法も一部でみられています。この状況を踏まえ、当組合つまり業界団体として、真珠産業が本来の意味で使用してきた最高品質としての「花珠」を内外に示すという観点から「特選真珠」認定事業を開始しました。 

「特選真珠」のクラス分け 「SUPEARL」と「GRANPEARL」

2008年5月から開始した「特選真珠」認定事業ですが、2017年8月より「特選真珠」を「特選真珠・SUPEARL」と「特選真珠・GRANPEARL」にクラス分けしました。クラス分けの具体的な内容ですが、これまでの「特選真珠」に相当するものを「特選真珠・GRANPEARL」とし、この中でもとりわけ品質が優れ、さらには評価の対象として希少性を加味するなど厳選に厳選を重ねて認定に至った逸品ともいえる商品を「特選真珠・SUPEARL」としました。なお、「特選真珠・GRANPEARL」は形の上では「特選真珠・SUPEARL」次ぐものとなっています。ただし「特選真珠・GRANPEARL」も、真珠のプロ集団である当組合による総合的な品質評価において最高品質の範疇にあると位置づけているものであり、最高品質の範疇のものをさらにクラス分けを行ったというものです。

特選真珠・SUPEARL(サパール)

サパール認定証サンプル画像

特選真珠・SUPEARL(サパール)

特選真珠・GRANPEARL(グランパール)

グランパール認定証サンプル画像

特選真珠・GRANPEARL(グランパール)

特選真珠審査会の様子

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サパール認定証サンプル画像

対象となる真珠 アコヤ真珠、クロチョウ真珠、シロチョウ真珠
検査方法 目視検査
審査・認定 「特選真珠」の審査・認定において最も大きな特徴であるのが、審査は最低6名以上の組合役員の協議によって行い、また最終的な認定は審査参加者全員一致が条件。これに加え、認定されたものが翌日に開催される組合入札会に全て出品、多くの入札会参加者の目に触れることとあわせ、入札会参加者からの異議等があれば再審査を行うなど、一般的な鑑別機関で行われている鑑別・鑑定と異なり、多くの目を通した審査・認定システムとなっていることです。
認定証について 認定証は二つ折りのB5サイズ。認定証には、「特選真珠」と認める文言のほか、真珠の種類、品目、サイズ(㎜)、長さ(inch)、目方(momme)、認定番号、「SUPEARL」または「GRANPEARL」のロゴ、組合名等を記載。認定番号は、認定品個々に交付される「特選真珠タグ」に刻印されているもの。なお認定番号は組合で一括管理しています。